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三曲あさお第16回定期演奏会 [三曲あさお]

三曲あさお第16回定期演奏会が5月16日(土)昭和音楽大学ユリホールにて開催されました。
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今年は「古典を現代に」と銘打って古曲や民謡、各地の風物などを素材として様々に企画を練って演奏会を構成してみました。回を重ねるごとにお客様の数が増え、期待度が高まってくるのが実感としてあるだけに、演奏が始まるまでのドキドキ感はものすごいものがありました。しかし、幕が開き、演奏プログラムが進むにつれお客様の暖かい大きな拍手に励まされ、演奏に集中していきます。実際は細かいミスがいっぱいあるのだけれどそんなことは気にならないほど三曲あさおの演奏カラー(雰囲気)が前面に出て会員一同演奏を楽しむことが出来たように思います。ホールの残響がけっこう大きく、それに助けられたこともあります。巨大スクリ−ンに演奏にまつわる映像を映し出してお客様の注意をそらした?ことも幸いしておりました。だけど終演後お客様より寄せられたアンケートには演奏を楽しんだ感想が縷々と綴られ、また来年も聞きに来ますとリピーターを宣言していただくうれしい文面。演奏会というより三曲あさおの演奏イベント、お祭り、フェスティバルは大成功のうちに終演となりました。
以下写真で熱演の様子をご覧いただきます。
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都の春:「赤毛氈」に着物が映え、バックの写真は京都加茂川の桜並木を映してみました。山川園松編曲の替手を入れて曲に華やかさを加え、少しでも古曲の鑑賞の手助になればと歌詞を大きな字で後ろの桜並木に並べてみました。

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春景八章:作曲者野村正峰の作品には長唄、地唄、民謡など編曲したものが多くあります。三味線に造詣が深い作者ならではの八章が堪能できます。三味線を弾いてみたくなる、そそられる曲といえます。そこでこの曲には尺八一管のみの手がついているのですが、長唄風に篠笛を入れ、メロディーはそのままに自由にオクターブの音色を加えてみました。バックには鶯や桜のイラストを映しています。

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白い航跡:これは古典とはあまり関係なく,純然たる現代邦楽です。青いブラウスが帆船をバックにくっきりと浮かび上がり石井由希子のちょっとドラマチックな旋律にぴったり!でも水に浮かぶ箏にワイシャツの白が白帆に見えたとの感想が.....

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津軽山唄/刈干切唄:民謡尺八演奏家の佃一生(つくだいっせい)編曲になる尺八重奏です。旋律的にも音色的にも尺八に一番合う音楽は民謡だと思うのです。「素朴で静かで哀切を帯びた尺八の音」いかにも門切り型な言い回しですが、我々の年になるとこういう音が合ってくるのですよ。津軽と日向の郷(さと)を彩る美しい風景がお客様の涙を誘います。

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北国雪賦:秋田県地方に古くからある伝統行事(かまくら、梵天祭り)を箏・三絃・17絃で表現した曲です。長沢勝俊さんの織りなすメロディーはなんて美しいのでしょう!邦楽器を知っているというより箏でこのような旋律を歌うと、風景が心情が見事に浮き上がるという効果を知っているのですね。日本人に生まれて良かったといえる曲。

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詩曲一番:大阪万博に参加した松下電機のパビリオンの日本庭園で流れていた曲。作曲者松村禎三が箏曲「六段の調べ」と尺八本曲「秋田菅垣」を聞いて、それを基に作曲したそうです。尺八と箏の二重奏とはいえ全体を通して独奏部分が多く,尺八と箏による古典的手法を用いた現代音楽といった感じ。実際使われている音階や手法は全く古典で、演奏していると現代曲という感覚は無いのです。暗ーい地味な曲であまり演奏会に出ない曲ですが、表現方法が無尽蔵にあるような気がする魅力的な曲です。テーマを「水と風」というように捉え「波紋」「水滴」「露」「竹林」「野仏」「松林図屏風」(長谷川等伯)などの写真を画面一杯に映してみました。
ついでにちょっと演奏の一部を......



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河内音頭に寄せて:ご存知関西で歌い踊られる民謡でもない盆踊りでもない......音頭ですね?もともと寄席で歌われた芸事であったそうな、1961年鉄砲光三郎が歌った「鉄砲節河内音頭」が大ヒットして一躍関西圏に広まり,伴奏楽器も三味線,太鼓からエレキギター,キーボードといかにも関西風こってりとした音楽が河内音頭です。箏、三絃,尺八では少し上品かなと思いますが作曲者菊重清峰が関西在住の地唄演奏家ですからやはり手慣れたもんですなー、乗りますわ!

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鼎:作曲者松本雅夫によれば、三重奏曲を尺八三本会より委嘱され「尺八ー仏教ー中国ーシルクロード」と尺八の歴史を辿って考えるうちに、中国古代の国「殷」の銅器「鼎」を思いついたそうです。煮炊きに使う三本足の鍋ですね。鍋の中で沸々と湯が沸く様を三本の尺八で表したのでしょう。この曲実に面白く、難しく、挑戦しがいのある曲です。三人で音を受け継いだり,掛け合いをしたりと忙しい忙しい!猛烈なスピードで一音ずつ掛け合いをする所があります。一番の聞かせどころですが成功率が低く、当の三本会でも何度か失敗をしているとか。もちろん我々も見事に撃沈......でも勢いはプロ並みであった!うん


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松竹梅:全員で挑む古曲の大合奏。17絃の編曲がされた深海さとみさんのCDを聞いて選びました。私の大好きな曲でもあるので充分に曲を練っての披露でした。
先ず尺八の手が三味線と同じメロディーなので、大勢で吹く時はうるさいし音がずれると奇麗に聞こえないため、尺八の手付けを全面的に変えました。
昔から思っていたのですが地唄箏曲に尺八が入るのはいいとしてなぜ終始同じ旋律を吹かなければいけないのか?歌の部分などはなるべく歌が映えるような手付けがされるべきだし、手事も三味線の刻む音をそっくりそのまま吹いたのでは「けたたましい」ばかりで芸が無いのではと思うのです。
箏三絃という絃楽器は単音しか出ないから音を連続で表現するにはトレモロか刻むように弾くしかないのです。しかし尺八は持続音の楽器ですから本来は一緒に刻むのではなく、同じ旋律を吹くなら、レレレロロロではなくレーローと吹いた方が効果的だと思うのです。
明治の初め地唄箏曲に尺八が参入するについて糸の音をそのまま尺八に移して楽譜に著して使用したまでは良いが、それから百年あまり、何も工夫せずただ箏三絃にくっついていくだけの地唄尺八ってこれプロの仕事?って思うのですよ!確かに吹き手により上手い下手はあり、地唄を研究すればする程ただ合わせれば良いというものではないですが、コンサートとして人に聞かせる方法をもっと工夫する余地はあるのではないでしょうか?
そんな思いで尺八の楽譜をかなり単純化し、ところどころお休みして聞かせ所を設定してみました。箏三絃のほうも大勢で合奏するため独奏部を作ったり、三曲あさおは4流派合同で演奏するので前半を生田流,後半を山田流の歌で演奏したりしてみました。
後唄の最後を盛り上げるため尺八の人にも歌を歌わせる演出もやってみました。皆さん長らく地唄を吹いていても歌はまるで知らないし、まして歌ったことなどあるはずもありません。少々音程はおかしいですが混声合唱の響きはホールにこだまして感動的でさえありましたよ、きっと.......

背景には麻生区内にある浄慶寺境内の松竹梅を写真に撮りまして映してみました。
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今回大型スクリーンを目一杯活用して見る演奏会を意図してみましたが、邪魔だというアンケートもあり今後の課題ではあります。
ご来場いただきました多くのお客様ありがとうございました。

演奏会は終わって祭りの後といいましょうか、毎年虚脱感でしばらくはボーっとしてしまいますが、今年は結構楽しんで演奏会を企画した感があり、2ヶ月近く経過した今も、益々面白い企画が浮かんできて未だに演奏会が続いている気がしております。

そうそう来年の話で恐縮ですが、あさおの定期演奏会会場が取れましたのでご報告いたします。
平成22年5月8日(土)麻生市民館大ホールです。

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練習、練習、定演間近! [三曲あさお]

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5月16日まであと1週間と迫ってきました、あさおの定期演奏会。
このゴールデンウィークも休み返上で練習に精を出す会員の姿を激写しました!

今回の演奏会はテーマを「古典を現代に」としまして、古曲や民謡、各地の祭り、風習などを編曲したり状景を描写した作曲を集め曲目を構成してみました。全体合奏曲は毎回現代の作曲による大合奏曲を探して決めていましたが、今回は初めて地唄を編曲したものを選曲しました。各会員は自分の所属する社中や流派では地唄箏曲をお稽古の中心に練習している方がほとんどですので、様々な社中の寄せ集めである三曲あさおで一つの地唄箏曲をまとめるのはちょっと大変でした。
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<総勢27名の松竹梅>
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<途中篠笛を入れての独奏があります>
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曲は宮城会の深海さとみ編曲による「松竹梅」です。宮城の楽譜を使用しますが、三絃の手は古典そのまま、箏は高調子で新たに編曲がされ、17絃が加わります。古典の感覚としてまとめるのであれば皆さん普段より慣れているので問題無いように思うのですが、同じようなリズム、メロディーが延々と流れているのでお客さんにとっては面白くないだろうなと思います。スピード感、緩急、独奏や歌の聞かせ方を工夫して聞いていて飽きない松竹梅を心がけました。

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<箏の人を待つ間個人練習>
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尺八は編曲されていないので,最初はそのまま各流派の楽譜で参加しようと思いましたが,何せ尺八の数が多くて(今回16名)うるさいばかりでしたので、全面的に手を入れてみました。刻む音をなるべく単音で伸ばすようにし、効果的に聞こえるように編曲したのです。琴古流と都山流で初段、三段を交代で担当するようにし、後唄を新しいチャレンジとして驚きの演奏をします??当日のお楽しみですね。
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<合奏の具合を録音しながら確かめます。>

練習日は日曜日が多いのですが、皆さん自分達の演奏会もあり全員が集まって練習したのは1回くらいだったかな、お忙しい中、良く集まっていただきました。
この前の5月3日の練習後、連休中ということもあり有志でお疲れさん会をしました。練習後のビールは美味い!定期演奏会後の打ち上げはさて何処にしましょ?

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第16回定期演奏会曲目選定 [三曲あさお]

1月18日(日)三曲あさお第16回定期演奏会の演奏曲について話合いがありました。事前に候補曲を募り、それらの演奏CDや楽譜を持ち寄り、聞きながら見ながらの選曲作業です。この前の勉強会のように候補曲を羅列して全部演奏しても良いのですが、それでは長時間となってしまいます。定期演奏会の趣旨として自分達の勉強成果の発表というよりお客様に邦楽の演奏を楽しんでもらうコンサートをやろうということで、例年2時間くらいの長さで7〜8曲を演奏することしにしています。
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さーて選択となりますが演奏したい曲、参加したい曲っていうのもちょっと聞いただけでは分かりません。実際最初聞いただけでは何か面白くないような曲が、練習の過程で隠れていたメロディーやアレンジの妙味を発見して良い曲だと印象が変わる場合があるので要注意!またCDプレイヤーの小さなスピーカーからの音だけと実際に生の楽器で演奏する音量でも印象が変わります。また、練習の過程で面白いと感じても、お客様の中には演奏会で初めてその演奏を聞く人もいるわけで、先ほどの最初面白くないと感じた曲を同じようにつまらないと印象を持つこともありえます。実際三曲あさおの演奏会に来場いただくお客様の7割は邦楽経験者ではない麻生区周辺の方々なのです(もっとも我々の演奏力不足も大きな要因ではありますが....)第一印象も大事ではありますね。
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いろいろ要望を聞いていると決まらないので全体合奏の曲と今回の演奏会のテーマを考えてみました。今回の会場は昨年同様昭和音楽大学ユリホールを使用します。ホール備え付けの設備に大型ビデオプロジェクターがあり舞台背面一杯にスクリーンが出るのでまるで映画館のようです。昨年は絵本の昔話を題材にした演奏でその絵本を、四国八十八ヶ所をテーマにした演奏では巡礼の写真を背景に映し出して好評でした。これを使って何かできないだろうか?例えば古典の演奏では歌詞を演奏に合わせて書き出すとか、曲名にふさわしい風景や物を写したり、絵画、幾何学模様、色や明るさが曲の進行に合わせて変化するのも面白いかな....など企画が出来そうです。

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先ず全体合奏曲で選んだのが古曲の「松竹梅」です。これは演奏家の深海さとみさんが編曲したもので「古典を現代に」と題したCDが出ており,その中で三絃はそのままに箏は少し手が変わり、17絃が加わっています。尺八は編曲されていないので独自に手を加えてみるつもりです。山田流生田流で歌い分け、琴古流都山流で前唄、手事、後唄を分けて担当し合同演奏の特色がでれば面白いかなというところですね。
そこで今回のテーマをそのままいただき「古典を現代に」とし古典や民謡、祭を題材とした曲、また古典の手法を用いて現代曲にアレンジした曲などを集めて演奏をすることに決定しました。
演奏曲は以下の通りになりました。

三曲あさお第16回定期演奏会5月16日(土)昭和音楽大学ユリホール

◯都の春(山田流箏曲/山川園松編曲)
◯津軽山唄、刈干切唄(民謡/佃一生編曲/尺八二重奏)
◯河内音頭によせて(菊重清峰作曲/箏2、17絃、三絃、尺八)
◯白い航跡(石井由希子作曲/箏2、17絃、尺八)
◯春景三章(野村正峰作曲/三絃2、尺八)
◯北国雪賦(長沢勝俊作曲/箏2、17絃、三絃)
◯詩曲1番(松村禎三作曲/箏、尺八)
◯鼎(松本雅夫作曲/尺八6寸、8寸、A管)
◯現代感覚による「松竹梅」(地唄/深海さとみ編曲)








三曲あさお第5回勉強会 [三曲あさお]

1月10日(土)三曲あさおの勉強会が開催されました。定期演奏会のような公開演奏会ではなくて内々のおさらい会として普段なかなか出来ない難曲、洋楽や流行歌などのアレンジ曲を取り上げ会員相互の勉強と親睦を兼ねて開催されたものです。

六段.jpg二胡が入った六段
昼食.jpg昼食を皆で

全部で17曲3時間半の演奏会でした。
その曲目を列記してみます。
1、主よ、人の望みの喜びよ(バッハ作曲/箏・17絃・尺八)
2、六段の調べ(箏曲/山田流による/箏・尺八・二胡)
3、津軽山唄(民謡/佃一生編曲による尺八二重奏)
4、五木の子守唄(民謡/柴田耕頴編曲/箏・三絃・尺八)
5、岩清水(都山流本曲)
6、夕顔(生田流箏曲)
7、銀の竜の背に乗って(中島みゆき作曲/箏・17絃・尺八)
8、秋に寄す(山口五郎作曲/箏・尺八)
9、風のモザイク(水川寿也作曲/箏・17絃・三絃・尺八)
10、千鳥の曲(箏曲/山田流/箏・篠笛)
11、ワインレッドの心/オリーブの首飾り(三塚幸彦編曲/カラオケ使用尺八二重奏)
12、明鏡(杵屋正邦作曲/三絃・尺八)
13、下がり葉の曲(琴古流本曲/8寸と2尺)
14、箏四重奏曲(長沢勝俊作曲/箏3・17絃)
15、松風(山田流箏曲)
16、尺八三重奏曲「鼎」(松本雅夫作曲6寸・8寸・A管)
17、ケンタウロスの矢(水川寿也作曲/箏・三絃・17絃・尺八/全員合奏曲)
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カラオケを使用:会員の渡邊さんは老人ホーム慰問のスペシャリストです。お話もユーモアたっぷり。
篠笛.jpg篠笛で千鳥の曲
鼎.jpg尺八三重奏「鼎」
バッハ.jpgバッハ作曲/主よ人の望みの喜びよ

洋楽、民謡、TVドラマのテーマ曲、ポピュラー曲、古曲、現代邦楽と実にバラエティーに富んだ曲が集まりまして、上手下手は抜きにして聞いていて楽しい演奏会でした。
邦楽の演奏会というと古曲のオンパレードや難しい現代曲など邦楽に馴染みの無い人にはよく分からない曲が並んでいて演奏者にとっての勉強の成果を発表する目的が強く、コンサートとして観客を楽しませる内容に乏しい現状があります。そのため一般の観客が少なく、また誘いにくいものです。今回こうして様々な曲を集めて演奏してみると、邦楽器でも充分違和感無く聞ける曲もあるということが実感出来たような気がします。
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集合写真2.jpg総勢31名の演奏会でした。

「わざわざ邦楽器で演奏しなくても」「ゲテもの演奏会」「勉強にならない」という声も会員の内心にはあったかもしれませんが、食わず嫌いで何もしないのでは邦楽に未来は無いと思うし、このような邦楽以外の曲をいかに活用するか、演奏としてどのように聞かせるか考える良い機会だったと思いました。
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勉強会終了後打ち上げでは反省そっちのけでどっと盛り上がりました。
今年5月16日(土)に開催する第16回定期演奏会の曲目についても話が出て、宴会は2次会3次会と続いたとのこと、.私記憶が途中で切れてしまって.......。
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演奏の一部をお聞きください。勉強会ですのでお聞き苦しい所はご勘弁!
銀の竜の背に乗ってケンタウロスの矢

麻生音楽祭08.7.6 [三曲あさお]

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音楽の街麻生区の祭典、第23回麻生音楽祭が開催されました。
三曲あさおもアンサンブルの部に参加しました。第6回よりの参加ですので18回目となります。
参加アンサンブルの中では一番の古株になってしましました。最初の頃は麻生区の主導でチラシやプログラム,本番の進行など全部区がお膳立てをしてくれたのですが最近はアンサンブルの部で独自に運営や役割分担、印刷当日の進行などを手掛けるようになりました。それにつれて参加団体も増えて来て初期は6団体しかなかったのが、今回は15団体の出演でした。
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クラシック、邦楽、ギター、ブラスバンド、ハワイアンバンドなどなどジャンルは多岐多彩で寄せ集めと言えばそれまでですが、音楽を愛好する人の多い事は確かです。


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さてこの音楽祭、先ずは4月から6月にかけ3回ほど運営委員会が開かれ参加団体の確認、スケジュール決定、参加団体の紹介文や曲目解説の提出、リハーサル内容など細かな打ち合わせに各団体は運営委員を出して話合いをします。今回はそれに加えてアンサンブル同士の合同演奏の企画が出て大いにに盛り上がりました。
麻生区には区民より公募した「かがやいて麻生」という麻生区のイメージソングがあります。この歌をバイオリンやチェロ、ピアノ、ギター、マンドリン、尺八などで一緒に演奏してみようということになりました。さてどうなることやら。
リハ①.jpgリハーサル:舞台配置表

リハ②.jpgリハーサル:金管の四重奏


アンサンブルの部の演奏会で各出演団体に割り当てられた時間は楽器の出し入れを含め15分!ちょっと短いなあ....。でも幕間には司会者よりインタビューの時間があり自分たちのグループ,団体の紹介が出来るのがうれしい企画もありました。
リハ③.jpg合同演奏練習風景

さて我ら三曲あさおの演奏曲は大喜多史朗作曲の「green wind」に決定し、もともと箏・尺二重奏だったこの曲を音楽祭用に17絃と尺八2部を入れた四重奏に編曲し直していただきました。大喜多さんありがとうございます。しかし会員の皆さん定演疲れかまたは自分の演奏が忙しいのか参加者が少なく箏は4人と尺八8人の12人の小編成となりました。まあ、気を取り直して練習に励み当日を迎えます。

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梅雨の合間の快晴で蒸し暑いこと!楽屋にてリハーサル中、浴衣姿の子供達が通りかかり熱心に演奏を見ています。箏で参加するもう一つの団体「グループ奏」の子供達です。文化庁の「伝統文化をこどもに」の委託事業に参加して子供達を集めお箏を教えている谷口恵美子さんは小中学生17名で唱歌やわらべ歌を編曲しての参加です。我々と50年くらいの平均年齢差....。みんな末永く箏を続けてね!
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本番は曲自体が5分という短い曲のためあっさりと終わりました。
写真のように見事に揃って並んでいます??大変上手に演奏出来ました。◎パチパチ!
合同演奏の「かがやいて麻生」も拍手喝采来年以降も続けたい企画ですね。写真が撮れなかったのですが、尺八は大変目立っておりました。(頭がかがやいていたとのアンケートがあったとかなかったとか........)

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●CD「琴古流尺八本曲吹き合わせ集 第2集」 好評発売中
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15回定演リハーサルと舞台裏 [三曲あさお]

15回定期演奏会は1日がかりの準備を経てお客様にご覧頂いたもので、朝から会員一同フル回転で裏方をこなしておりました。
全体の統轄を私船明が指揮し、舞台進行、舞台袖、会場/誘導、控え室、会計、調弦、撮影/録音、受付などなどそれぞれ役割分担をして演奏の合間に各部署で裏方を担っていただきました。
本当は演奏に集中するためにも出演者とは別にお手伝いを要請してもよいのですが(受付や撮影など一部は外部の方にお願いしておりますが)演奏会を自分たちの手で運営するのも三曲あさおの演奏会名物ではあります。
演奏の幕間は緞帳を降ろさず暗転で会員が自ら楽器や譜面台などの出し入れを行います。舞台設置を見せるのも演奏の内だとの考えです。
しかし30名からの会員が出演しますので舞台袖から裏の通路は楽器や楽譜、備品でごちゃごちゃになります。全体を通して流れるように舞台進行が出来るようになるためには何回かの演奏を経ての試行錯誤が必要ですが、だんだん他の演奏会とは違う三曲あさおの特徴が出て来るのでやればやるほど面白くなります。大変ですが....。

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ディベルティメントリハーサル:会場は予算の都合上本番しか借りていません。当日実際に舞台に立つと各楽器間の音の聞こえ方が普段の練習場とは違うため上手と下手で聞こえにくいところなどチェックします。「おーい1箏、2楽章の4番タイミングがずれるよー!」
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客席での聞こえ方もチェックします。「打楽器もう少し音量おさえて!」
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舞台配置から進行全般の責任者鈴木豊さん。
「えーと三絃と尺八の並びはこれでいいですか?」
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練習に集中して聞いていないようで......


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受付を経てロビーまでの通路に15回記念企画として三曲あさおの歴史と各回のチラシ、パンフレットとその当時の出来事などを併記した展示物を並べてみました。
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ビデオプロジェクターの映像は鮮明にして明るく、舞台の照明を目一杯明るくしてもご覧の通り。「全部の曲に映像入れようか?」「演奏より映像のほうが良かったりして.....」
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リハーサルは順次進行中、その合間に各自昼食をとります。
打楽器の榎本君外山君、舞台手伝いの足立君、指揮の大喜多君、演奏指導の小林君思いっきりはじけてます!
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女性陣は控え室で食べるよりおしゃべりに夢中。
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会長は一人寂しく.....
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午後に入り合唱団の子供達が来て花さき山の練習「おーい映像流してみて!」
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合唱指導の山田栄子先生の指揮で練習も熱を帯びてきます。
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ちょっと休憩、子供達は楽しそうにおしゃべり、あれれ?皆さん楽譜を持っていない!全部覚えてきています!!うーんすごい
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舞台袖で照明や開演ブザー、出演者の連絡などを担当する吉野さん

打楽器の締め太鼓の紐を締めて調整します。
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受付は会員の塚本さんのお弟子さんに応援願いました。
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開場の3時半前からお客さんは集まり始めていました。
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開場と同時に客席はご覧の通り、客席数は355席でしたが一時400名近くなり、空いている席にお願いして詰めて座っていただき、後の所に立ち見の他はロビーのモニターで観覧いただくこともあったようです。
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さーて出番だ!子供達が控えて舞台裏は50名近くの人で満員!
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三曲あさお第15回記念定期演奏会写真集 [三曲あさお]

三曲あさおの定期演奏会が無事終了し1ヶ月が経ちました。演奏後しばらくは祭の後の虚脱感とでもいいましょうか、力が抜けて何をするにも虚ろな毎日でした。1ヶ月が経ち、ようやく演奏をはじめこの1年間の活動を振り返る余裕ができました。演奏会は大勢のお客様に来場いただき、立ち見の出る有様で感謝感激!これほどまでに多くの方々に支えられている事を思うと、もう止めるわけにはいきません。また来年の16回定期演奏会に向けて新たな活動を展開すべく.......と思うのですがさて、何しましょう?
先ずはこのブログを見て下さる皆様に「三曲あさお15回記念定期演奏会」の模様をダイジェストでご覧いただきましょう。

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記念撮影:ゆりがおか児童合唱団の子供達を含め総勢50名を超える出演者。楽屋、舞台袖はてんてこまい!


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プログラム1番 山田流箏曲「岡康砧」:正座での演奏が行われたのは昭和音楽大学ユリホールを使用し始めてから初めてとのこと。後の反響版の形状が屏風を縦にしたようで毛氈の赤色とともに見事にマッチしておりました。
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ホールの音響がちょうど良く、箏唄が朗々と会場を包みました。


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プログラム2番 都山流本曲「若葉」:都山流流祖中尾都山がこの若葉という曲を作曲したのは大正2年都山36歳の時です。まさに若葉が生い茂り大木へと育つ時期の溌剌とした雰囲気が漂います。一糸乱れぬ良い演奏でした。
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プログラム3番 喜多郎作曲「シルクロード」:ご存知NHK特集で放送された番組のテーマ曲です。あさおで取り上げるのは3回目、この曲を目当てのお客様もいるようです。

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会長挨拶:満員御礼とあさおの練習、コンサートへの取り組みなどをお話しました。


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プログラム4番 宮田耕八朗作曲「肥後の夜まつり」:お祭りということで法被を着て演奏、わら草履まで履くという徹底ぶり。しかもこの法被は麻生区の町内会で実際に使用している祭の法被を借りてきました!
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プログラム5番 菊重清峰作曲「夢絃’98」:法被姿より一変、上下黒のシックな出で立ちで演奏、曲調もスイングジャズ風の乗り乗りの演奏でした。


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プログラム6番 宮田耕八朗作曲「合唱・花さき山」:休憩をはさんで後半の演奏です。このホールに備え付けの大型ビデオプロジェクターを使い、映像と音楽をドッキング。これは迫力ありました。
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ゆりがおか児童合唱団の赤い地に濃い緑のチェックが入ったユニフォームが舞台に映え、その美しい歌声は会場のお客様を感動させました。
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語りの福田津義子さん、和服の似合うやさしい笑顔から物語を話し始めると、ぐいぐい昔話の世界へ引き込まれてしまいました。
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客席には作曲者の宮田耕八朗先生がいらっしゃっていました。演奏は緊張するわ冷や汗は出るわで参った!


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プログラム7番 喜多郎作曲「四国八十八ヶ所」:これも大型スクリーンに四国霊場めぐりの写真を投影しての演奏です。編曲者の大喜多史朗さん演奏によるシンセサイザーに乗せて尺八三重奏の形式(一部篠笛も使用)で演奏しました。
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プログラム8番 佐藤敏直作曲「ディベルティメント」:ディベルティメントとは18世紀中頃に現れた自由な形式の器楽組曲で、明るく軽妙で楽しく、深刻さや暗い雰囲気は避けた曲風のことです。打楽器が加わり先にシンセサイザー演奏した大喜多さんが指揮棒を振っての大合奏曲です。かなりの難曲で本番でもかなり失敗がありましたが32名もの大合奏曲の迫力はそんな小さなミスも凌駕するものすごい力がありました。三曲あさおの面目躍如ですね。
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尺八陣の男性は首に赤いバンダナを巻き胸のポケットに薔薇の花を1輪さしてアクセントとしました。
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終演後お客様に会を代表して松戸さんがお礼の挨拶をしました。暖かい大きな拍手がいつまでも鳴り止みませんでした。


ご来場いただいた大勢のお客様、本当にありがとうございました。
来年もまた楽しい企画を用意して皆様のお越しをお待ちしております。


ゆりがおか児童合唱団 [三曲あさお]

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定期演奏会で「合唱・花さき山」に賛助いただく「ゆりがおか児童合唱団」との最初の合奏練習が行われました。小雨まじりのあいにくの天気の中、先生に引率されて練習場所の栗木台自治会館に到着しましたのはかわいい女の子ばかり小学生、中学生入り交じって16名ほどでした。早速練習開始です。
ゆりがおか児童合唱団は1970年創立され、ヨーロッパの合唱音楽、唱歌、童謡、ポピュラーソングなどレパートリーは広く、その活躍の場は国内に留まらず、海外公演もこなしています。さらに映画、テレビでの挿入歌やCMソングも手掛け、その美しいハーモニーを披露しています。
http://www.geocities.co.jp/MusicHall-Horn/6624/

指導される山田栄子先生はひばり児童合唱団の出身、地元の百合丘で合唱指導をしていたお母さん達と一緒に子供達と合唱を楽しもうと合唱団を立ち上げたのだそうです。

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合唱指導と指揮をされる山田栄子先生

最初は栄子先生の指揮に我々が合わなくてぎくしゃく、先生も邦楽器の指揮は初めてとおっしゃっていて遠慮もあってかどのように進めようか迷いもあったようです。徐々に細かい部分のリズムや語りとのタイミングを調整、子供達は大きな澄んだ声で合奏を盛り上げてくれます。
さて、子供達は初めて生で見る邦楽器に興味津々の様子、先生がすかさず「近くに寄って実際に触ってみよう、説明を聞いてみよう」と誘い水、箏の楽譜や17絃の低い音に歓声をあげます。尺八も負けじと合唱団ばりにハーモニーを聞かせます。そんなこんなで打ち解けてきましたが、我々と先生との打ち合わせが長引くとおしゃべりし始めます。16名もいるのでだんだんと声が大きくなって「こらこら!おしゃべりするのは誰ーれ?」と先生の注意。

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休憩の後、本番と同じような舞台配置で楽器と合唱との並び方を検討し、さらに練習は続きます。
なかなかまとまってきました。次回は演奏会1週間前ですがみっちり合わせましょう。お疲れさま!

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初めて見る尺八の楽譜に質問攻め








定期演奏会まで後1ヶ月 [三曲あさお]

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4月26日の定期演奏会まであと1ヶ月余り,チラシも出来上がり練習も賛助出演の方々を迎え最後の追い込みにかかってきました。
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今年に入って先ず最初に演奏会全体の大まかな進行や賛助出演、必要経費などについて話合いが持たれました。曲順は箏の調絃時間や衣装の着替え、楽器出し入れの時間などを考慮にいれ、前半に古典と現代曲をバランス良く配置し、休憩を挟んで賛助出演のゆりがおか児童合唱団、次に四国八十八ヶ所とし最後に全員合奏のディベルティメントを演奏して終わるように配置されました。
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チラシ、パンフレット製作、舞台進行係、15回記念企画、それぞれに責任者を指名。
ホール代金や賛助出演、諸経費を合計すると予算が足りなくなるので臨時会費として一人¥5,000の徴収が決定しました。

※三曲あさおの年間会費は一人¥10,000と格安な設定になっており、これで1年間の練習場所代や通信費、演奏会費をまかなっています。演奏会に経費をかけなければこれでやっていけるのです。冒頭の演奏会のチラシはパソコンでレイアウトを製作し業者に発注します。校正無しですが3〜4日で1500部¥8,000ほどで結構立派な光沢紙のチラシが出来ます。ホール使用料も公共施設は照明や諸経費入れても¥70,000ほどで1日借りる事が出来ます。

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さて、練習日が増えて来て(普段は月1回第3日曜日の練習日のみ)大合奏曲以外にも個人の曲の練習が入ってきます。平均年齢の高いあさおの皆さんは午後の3時頃ともなると集中力が無くなってきて、休憩回数が多くなってきます.......ハアーお疲れさま!(@<>@;)ボー

今回大合奏のディベルティメントは指揮者を入れて演奏することにしました。
その指揮者の大喜多君は音大とかの専門機関で勉強したわけではなく、小さいころより音楽に親しみピアノを習得した以外は大学で三味線を学び、今はフリーで音楽活動をしています。四国八十八ヶ所の編曲も担当し、キーボードの伴奏演奏もしていただく事になっております。
大喜多顔写真.jpg指揮をお願いする大喜多史朗君大喜多指揮.jpg

打楽器には専修大学三曲研究会より2人賛助を願いました。外山君は昨年の専大三曲定期演奏会で同じディベルティメントの打楽器を担当したので、もう願ってもない助っ人です。実はこの3月で卒業し、4月からは社会人として第1歩を踏み出します。もう一人の榎本君は今度4年生になります。今は就職活動の最中で内定も出たような、お二人ともよろしくお願いします。
打楽器二人.jpg外山君(右)、榎本君

合唱・花さき山で語りを担当していただく福田津義子さんは小学生当時NHK東京放送児童劇団に在籍し、ラジオの学校放送に出演していたという経歴を持ち、その後語りや読み聞かせ
に独自の境地を開き活動を続けておられます。
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語りを担当していただく福田津義子さん
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さて、ディベルティメントです。この22分もある大曲はその美しいメロディーと豪快な打楽器のリズム、各所に出現する変拍子など邦楽合奏では1度は演奏してみたい曲ではあります。
しかし難曲なのですよ!
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音楽集団よりディベルティメントの箏譜、尺八譜などが刊行されました。
自分たちの楽譜と照合チェックします。指使いや箏柱を動かすタイミングなどが微妙に違います。奏者により操作性の善し悪しの好みが違うのでいろいろと検討を重ねています。
尺八譜はあさお独自で作成された楽譜のほうがはるかに見やすく尺八持ち替えもスムーズということで採用されませんでした。
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合奏指導の小林君とスコアの検討。

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指揮の意図するところが分からないので説明を求める会員。
うーんここどうしましょう?小林さん

現在8割ほど出来上がっておりますが、まだまだ整理し練って、歌うようにしなければ......。
あー・・・・後1ヶ月。。。。。。。
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チラシと案内状を折り封筒に入れる。会員手分けしての作業です。ご苦労様!



ディベルティメント練習その2 [三曲あさお]

三曲あさお、月に1回の練習日(第3日曜日)です。
今日は合奏指導の小林君を迎えての練習です。
午前中に各パートごとに練習をこなし、午後から合奏に入りました。

合奏を指導する初回ということで曲の構成の説明、各パートごとへの注意など全体的に俯瞰した指導から始まりましたが、こちら会員の皆さん各自バラバラの状態で思うように音が重なりません.....。
小林君机を叩いてリズムを取っているのですが、次第に興奮して来て音が大きくなってきます。声も荒くなってきます。リズムに追いついていけず章節の中でまごつく人、強弱の指定を無視する人、練習不足が露呈する人、次第に疲れが出て来てボーっとしている人などもう大変!
そこで先ず曲の一部を指定し、伴奏しているパートだけを弾かせます。そして次にメロディーパートを重ねる練習を繰り返し、伴奏のリズムに乗る感覚を指導します。また主旋律が箏から三絃、尺八へと受け渡す部分では伴奏パートが大きな音だとせっかくの美しい旋律が聞こえなくなります。伴奏は小さく、メロディーは流れるように、歌うように、細かい指導が続きます。少しまとまってきました......ような気がしてきました。

小林君曰く、「ディベルティメントのスコアーを見ながら演奏テープを聞く、または指揮をしているつもりで各パートがどのような音を出しているかを確認する練習を是非してみてください。合奏の要点はいかに他のパートを聞き、全体の流れに融和していくかにあります。」

練習の終わった後感想を聞いてみました。「まだまだ最初の段階ですので手が回らない、間違いなどはしょうがないですね。でも三曲あさおの方々は演奏会を重ねてきているので合奏の段取りと処理の仕方は体に入っています。練習が進めばすぐにまとまりますでしょう、事実毎回私が心配するのをよそに本番はがっちり息の合った演奏をするんだから、さすが年の功、本番に強い三曲あさお!」とすましたものです。ありがとうございました、お疲れさまでした。


◯合奏指導:小林渡君
長野県箕輪町生まれ
中学、高校とブラスバンド部に所属、 専修大学では三曲研究会にて尺八を吹きながら、吹奏楽研究会でトランペットも吹く。
「酒と音楽」の二者択一就職活動の結果、うっかり「酒」を選んでしまい、日本盛(株)にて営業マンの日々を送る。4年後「やはり酒は売るものではなく、飲むものだ」の悟りを開き一転「音楽」の道へ。ドレミ楽譜出版社にてバンドスコアやギタースコア、教則本など100冊近い出版物を手がける。尺八の経験が生き、和楽器や三線のカテゴリに活路を見いだした。特にBEGINが考案した一五一会は教則ビデオや曲集など、一五一会の一般発売前より関わる。
一方、専修大学三曲研究会時代に委嘱曲を依頼した、作曲家・尺八奏者の小林 純氏とギタリストYoshi氏のバンド:OΛS/Sのサポートとして、CD制作やコンサート企画なども行っていた。
2004年10月、ドレミ楽譜出版社を退職し、有限会社AISA(アイザ)を設立。
「音楽」と「出版」が主な業務となっている。 http://www.aisa.ne.jp
私が専修大学三曲研究会の尺八講師だった関係で三曲あさおの指導に引っ張り出しました。末永くよろしく!

定期演奏会で演奏する曲が全て決まりました。
全部で8曲が選ばれました。それぞれパートの人選をすませ各曲で責任者を決め合奏練習を個別に開始してもらいます。

岡康砧(山田流箏曲)
肥後の夜祭り(宮田耕八朗作曲)
四国八十八ヶ所より「嘆き」「飛天」(喜多郎作曲)
夢幻 ’98(菊重精峰作曲)
合唱・花さき山(宮田耕八朗作曲)
組曲シルクロードより「絲綢之路」「永遠の道」(喜多郎作曲)
若葉(都山流本曲)
ディベルティメント(佐藤敏直作曲)

喜多郎の曲をアレンジしたものが2曲ありますが、箏や尺八の音質と曲の雰囲気が妙に合致しており、シルクロードはこれまでに4回演奏会に出しているお気に入りの曲です。
合唱・花さき山は「あや」という娘が山で「山姥」に遭い、他人を思いやる心の大切さを聞かされるという昔話を朗読と邦楽合奏で演奏するもので、さらに新たに合唱を入れて再編曲された曲です。今回この合唱を「ゆりがおか児童合唱団」の皆さんが担当してくれることになりました。1970年に創立されたこの合唱団は毎年の定期演奏会のほか、海外公演やテレビ出演など数々の実績を積んで来た伝統ある合唱団です。
http://www.geocities.co.jp/MusicHall-Horn/6624/

去年の「子供のための組曲」に賛助いただいた打楽器奏者熊谷祥子さんに引き続いてのコラボレーションとなり演奏会に花を添えていただきます。頑張らねば!


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