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桜咲く [尺八雑談]

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暖かくなってきました。来週はもう4月、6月には工房設立1年となると思うと月日の経つのは早いものです。
今年の冬は2月から急に寒くなり、乾燥と寒暖の差が激しかったせいか割れの修理が増えましたね。
工房をご利用いただくお客様との会話が多くなりました。その過程で尺八の善し悪しの見分け方、構造、改修の仕方さらには吹奏に関しての注意など様々に話が発展し、改めて皆さん尺八の事をもっと知りたがっていると痛感します。
私なりに会得したこと、感じることをどんどん公開し皆さんにお伝えしようと思います。

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工房近くにあります須賀神社の桜が満開になりました。
ここの桜はしだれ桜で樹齢30年ほど、たっぷりとした枝の伸び具合が生き生きとして見応えがあります。隠れた名所として近年見物客が増えてきましたが、この生田の地に住んで25年、灯台下暗しといいましょうかあまり気にも止めなかった桜でした。今日改めて満開の桜を晴れた平日の午前中にじっくりと見ました。他に客は居なくて自分一人、あたりは静かでした。

桜2.jpg

住宅の建ち並ぶ一角にある狭い神社の境内、1本しかない、花が咲かなければただの木としか映らないこの桜,今日の満開は1年に一度の晴れ舞台、タイミングが良かったのでしょうか、今日は見事でした。

毎年気にも止めなかった桜、しかし毎年誰かは見ていたのでしょう。
そう、自分もこうありたいと思いました。

桜3.jpg


鬼佛流? [尺八雑談]

珍しい尺八の楽譜を入手しました。
鬼佛流尺八譜本と書いてあります。写真に見られるとおり、ロツレチではなくコイケアラ等のカタカナを使っています。桜や六段を見るとおおよその指使いは分かりますがさて、この流派ご存知の人はおりませんか?
巻末に大正11年10月の朱筆がしたためてあり、楽譜は全手書きのようです。
鬼佛表紙.jpg
鬼佛楽譜②.jpg
鬼佛楽譜①.jpg


新年会、どんと焼き [尺八雑談]

田舎で同窓会兼新年会を楽しんで来て10日あまり、仕事も本格的に開始して尺八作りの毎日が戻ってきました。そんな時、軽井沢より親友の古屋氏が上京してきました。早速新年会です!
さてどこで飲もうかと思案して....ふっと目に留った年賀はがき。
出身校明治大学のサークル三曲研究部の後輩が営業している寿司屋の名前が飛び込んできました。ここに決めた!いそいそと出かけます。

古屋氏はやはり同じ明治のサークルで尺八を演奏していた同期生。
小さい頃より音楽に親しみ、大学で尺八と出会うと見事にはまってしまい、建築学科の授業そっちのけで尺八三昧。卒業後も構造設計の仕事に携わりながら尺八を続け、地元軽井沢に5年ほど前に帰った今は地元の尺八界の人との交流を手始めに活動を始めているとのこと。
酒と音楽が大好きでその味のある語り口は飲むほどに饒舌になり、周囲を巻き込み友達の輪を作ってしまうという.....飲み過ぎなければもっと良いのだが?!

さて、電車を乗り継ぎ,京浜東北線は大井町の駅で下車した二人、駅前のとある古いお店に入ります。お店の名前は「銀寿司」、主の名は時田といいます。

親父さんの店を継いで2代目の主となったこの男、サークルに入って来た時はやせてひょろっとした無口な感じでしたが箏を弾くととんでもなく上手いのですよ!
聞けば中学時代より習っていたそうな。早速手合わせをと合奏を頼むも、曲数が少ない!この男「好きな曲しか練習しない」とわがままなことを言う。
何でものめり込んでしまう性格らしく箏に興味があったのではなく何かの曲が好きで演奏してみたいと始めたそうだ。
他に絵(マンガ、イラスト)が得意で、これまたプロ並みに上手いんだな!
どうも多才でうらやましい気もするが本人は「これで食うのは大変だし,すぐ飽きてしまうかも、へへへっ....」とけろっとしてたもんです。
で、今は寿司屋、「これも今はあまり好きじゃねえんだよー」てなこと食べてる前で言うなよ.....。
しかしネタは良いし旨い、店は評判が良いのでしょう、ひっきりなしにお客が来る。

昔話と友との語り、熱燗が心地よく回りはじめ...酩酊状態で迎えた終盤、隣に座った家族連れと話が合って「お子さんに尺八聞かせましょう!」と止めればいいのに調子に乗って尺八を吹き始めてしまったヨ!何だかものすごく酔ってしまって、ここらあたりから記憶が定かではなく深夜に帰宅。
その後も泊まった古屋氏と尺八談義におよび、翌日カミさんに怒られた....。

翌々日、酔いもすっきり醒め、天気もすっきり晴れたところで「どんと焼き」に行ってきました。

正月の風物詩も最近では煙が煙たがられ?ダイオキシンだ公害だとうるさくなって、場所が無くなり我が家の近くではこの4〜5年行われなくなりました。
それで三曲あさおの井上さん宅の隣、麻生中学校庭まで足を伸ばして正月飾りを焚きに出かけた次第。
ここでも年々燃やす空き地が無くなり,今年中学校の好意で特別に許可が降りたそうで、周囲より苦情が来れば来年は?マークかなと主催者が言っておりました。そのせいでしょうか少し小振りに積み上げられた薪と正月飾りが折からの強風にあおられて寂しい寂しい。でも点火すれば火はまたたくまに大きな焚き火となって炎を天高く立ち上らせます。

お汁粉をいただき、木の枝にお団子を刺し焼いて食べるという儀式もありましたが、寒いので井上さん宅で休憩,酒で暖をとる儀式に移行してしまいました。
おいしい焼酎をありがとうございました。

ゆっくりとした午後を過ごし帰宅。
いけね!カミさんに帰りに買い物頼まれてたの忘れた.....。
また怒られた...........ゴメン。





船明という名字 [尺八雑談]

船明ダム

尺八とは直接関係ありませんが、私の名字名前についてお話しいたしましょう。
「船明」ふなぎら「啓耳」けいじ
このような変わった名字ゆえに初対面の方には必ず「珍しいお名前ですね、ご出身は?」「何とお読みするのかな、当て字ですか?」等々尋ねられ、生まれてからこのかた、何千何万回説明してきたことか!
「ふなぎらと読みます、船に明るいと書いて【ふなあきら/funaakira】と読んでいたのが、日本語の<音便化>という母音が重なると一つ省略する法則により【ふなきら/funakira】となり、さらに濁音化して【ふなぎら/funagira】となったのです。」と国語の先生なみに説明することが常でした。
珍しいゆえ覚えてもらう確率は高く有利な反面、親兄弟親戚より犯罪だけは犯すな!と厳命されるようにいったん悪い方向で名前がでてしまうと特定率は100%で逃げ場がありません.....。

さらに病院や役所など一方的に呼ばれる場所では大変です。
字自体はそんなに難しくないため、様々な読み方で私を呼ぶため注意していないと自分のことと分からないのです。
「ふなあきさん」「せんみょうさん」「せんめいさん」「ふなあかりさん」「ふ、ふな...えーとふねにあかるいという字の人!」とこんな具合。
私「ふなぎらです」
係の人「え、ふなぎらとお読みするのですか!珍しいお名前ですね」
(とほほ、早く用件にいってくださいよ.....ここで説明したくないよー!)

ちなみに日本ではこの名字を名乗っている家は我が家とその親戚のみということだそうで名字研究家が訪ねて来たこともあったそうな。(天然記念物か!おれは)
ただし地名があるのですねえ。
静岡県浜松市船明で検索するとヤフー、グーグルともに出てきます。
静岡県を縦に流れる1級河川・天竜川を上流に向かってさかのぼると最初に設置してあるダムが船明ダム、その周辺が船明です。実は私の出身地はこの天竜川の河口にある竜洋町なので船明という地と何らかの関係はあるのでしょう。
船明ダム湖

さらに先祖について語ると長くなりますのでこのくらいにして名前がですねえ「啓耳」なのですよ。もちろん本名、「耳」ではなく「啓司」「啓二」「啓次」としてくれればまだ珍しいなかにも救いはあるのですが......。
命名した親父の話では啓はひらくと読み、知能をひらく、運をむけるなどの意味があり「耳をひらく」とは世間の言うことに耳を傾け知恵を授かり自分の道を切り開いて行けという思いで名付けたそうな。

尺八の音を聞いて善し悪しを聞き分ける耳を持ったことは命名に添った生き方の一つを選択したことに間違いなさそうですね。


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